クッション言葉とは
相手に何かをお願いする場合や、相手の意に反するときに、言葉の前に添えて使う言葉をクッション言葉と言います。
いつもの言葉で話すよりもクッション言葉を使うことで、やわらかく印象の良い話し方ができる話法です。
コールセンターであれば、必ず研修を受ける話法です。なぜかというと、顔を見ることができないから。言葉だけで応対するため、誤解を招きにくいようクッション言葉を学びます。
この記事をご覧になっている方は、クッション言葉について恐らく大体の事はご存知だと思いますので、詳細は割愛させていただきますね。
それでは、クッション言葉一覧をご紹介いたします。
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依頼系のクッション言葉一覧
[×]こちらにご記入をお願い致します。 |
[○]お手数をお掛けいたしますが、こちらにご記入をお願い致します。(万能!) |
[×]お名前をお伺い願えますか? |
[○]恐縮ですが、お名前をお伺い願えますか?(万能!) |
[×]本日はどのようなご用件でしょうか。 |
[○]恐れ入りますが、本日はどのようなご用件でしょうか。(万能!) |
[×]一覧表はお持ちですか? |
[○]失礼ですが、一覧表はお持ちですか?(万能!) |
[×]当会場のドレスコードに相応しくありません。 |
[○]大変失礼ではございますが、当会場のドレスコードに相応しくありません。 |
[×]何かお手伝いをしましょうか? |
[○]もしよろしければ、何かお手伝いをしましょうか?(万能!) |
[×]クッション言葉を使っていただけますか? |
[○]もし可能であれば、クッション言葉を使っていただけますか? |
[×]1週間以内にお返事をお願い致します。 |
[○]お忙しい中恐縮ではございますが、1週間以内にお返事をお願い致します。 |
[×]ご確認をお願いいたします。 |
[○]ご多忙な中恐縮ではございますが、ご確認をお願いいたします。 |
[×]お名刺を再度頂戴してもよろしいでしょうか? |
[○]失礼とは存じますが、お名刺を再度頂戴してもよろしいでしょうか? |
[×]本日はどのようなご用件でしょうか? |
[○]早速ではございますが、本日はどのようなご用件でしょうか? |
[×]ご住所をお聞かせ下さい。 |
[○]差支えがなければ、ご住所をお聞かせ下さい。 |
[×] ― |
[○]今お時間をいただいてもよろしいでしょうか? |
[×]新人も同席してよろしいでしょうか? |
[○]ご迷惑とは存じますが、新人も同席してよろしいでしょうか? |
[×]お気をつけてお越しくださいませ。 |
[○]ご足労をおかけいたしますが、お気をつけてお越しくださいませ。 |
[×]書類作成をお願い致します。 |
[○]ご面倒かと思いますが、書類作成をお願い致します。 |
[×]この資料をご一読ください。 |
[○]ご都合の良い時で構いませんので、この資料をご一読ください。 |
[×]御社までお伺いさせてください。 |
[○]お時間に都合がつきそうであれば、御社までお伺いさせてください。 |
[×]予約の方お願いできますでしょうか。 |
[○]お手をわずらわれてしまいますが、予約の方お願いできますでしょうか。 |
[×]あと30分で上司が参ります。 |
[○]お急ぎのところ恐れいりますが、あと30分で上司が参ります。 |
[×]電話番号を教えていただけますか? |
[○]お伺いしたいことがあるのですが、電話番号を教えていただけますか? |
[×]書類のコピーをお願いしてよろしいでしょうか? |
[○]お使い立てて申し訳ないのですが、書類のコピーをお願いしてよろしいでしょうか? |
[×]ご結婚されていますか? |
[○]たいへん不躾ではございますが、ご結婚されていますか? |
不躾(ぶしつけ)とは
目上の人に何かお願いをする時、しかもその内容が相手にとって急である、または立ち入っている時などに使います。
[×]申込み用紙の記入をお願い致します。 |
[○]たびたびお手数おかけしますが、申込み用紙の記入をお願い致します。 |
[×]資料を配っていただけますか? |
[○]お手すきでしたら、資料を配っていただけますか? |
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断る系のクッション言葉一覧
[×]ご対応できません。 |
[○]申し訳ございませんが、ご対応ができません。(万能!) |
[×]只今席をはずしております。 |
[○]あいにくですが、只今席をはずしております。 |
[×]あなたは不合格でした。 |
[○]申し上げにくいのですが、あなたは不合格でした。 |
[×]承認が下りませんでした。 |
[○]残念ですが、承認が下りませんでした。 |
[×]その日は予定が入っております。 |
[○]せっかくなのですが、その日は予定が入っております。 |
[×]今回は辞退させて頂きます。 |
[○]身にあまるお話ではあるのですが、今回は辞退させて頂きます。 |
[×]ご遠慮させていただきます。 |
[○]せっかくのご好意なのですが、ご遠慮させていただきます。 |
[×]このような結果となってしまいました。 |
[○]心苦しいのですが、このような結果となってしまいました。 |
[×]ご遠慮させていただきます。 |
[○]ありがたいお話なのですが、ご遠慮させていただきます。 |
[×]ご了承をお願い致します。 |
[○]ご期待に添うことができず申し訳ありませんが、ご了承をお願い致します。 |
[×]今回はご縁がなかったということで…。 |
[○]誠に申し上げにくいのですが、今回はご縁がなかったということで…。 |
[×]英語は話せません。 |
[○]恥ずかしながら、英語は話せません。 |
[×]ご対応は致しかねます。 |
[○]重ね重ね申し訳ありませんが、ご対応は致しかねます。 |
[×]現状はご対応いたしかねます。 |
[○]おっしゃるとおりではございますが、現状はご対応いたしかねます。 |
[×]罵倒されるようであればお引き取りください |
[○]お言葉を返すようですが、罵倒されるようであればお引き取りください |
間違った言葉使いに気を付けよう
[×]こちらのほうでよいでしょうか? |
[○]こちらの○○でよいでしょうか? |
[×]次回は10月1日でよかったでしょうか。 |
[○]次回は10月1日でよろしいでしょうか。 |
[×]集合場所はエントランスになります。 |
[○]集合場所はエントランスです。 |
[×]1万円からお預かりいたします。 |
[○]1万円、頂戴いたします。 |
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クッション言葉を使う時の注意点
クッション言葉を使いすぎないこと。
「お手数をおかけいたしますが、こちらにご住所をご記入願えますか?お忙しい中、ありがとうございました。ご都合がありましたら、またお越しくださいませ」
…多様しすぎですね。
クッション言葉は一般的に最初だけで大丈夫です。
「お手数をおかけいたしますが、こちらにご住所をご記入願えますか?ありがとうございました。またお越しくださいませ。」
これだけで十分綺麗に聞こえますね。
多様しすぎてしまうと、逆に媚びを売っているような感じにも捉えられてしまう可能性があるので、適度に使いましょう。
否定形は肯定形で表現。
「申し訳ございませんが、分かりかねます。」
クッション言葉を使っているので、「分かりかねます。」よりまだ良い印象にはなるのですが…結果的には「分からない」「できない」と変わりません。
この否定形を肯定形に変えるとさらに印象が良くなります。
「申し訳ございませんが、分かりかねます。すぐにお調べいたしますのでお待ちいただけますでしょうか。」
一文加わりました。このように、否定しただけの状態にするのではなく、最後に一言添えて印象UPを図りましょう。
クッション言葉一覧表には書いていませんが、否定形ばかりよりも肯定形で話をしたほうが確実に好印象ですね。
命令形は依頼形に変換する。
「たばこはご遠慮ください」にクッション言葉を足すと、「申し訳ございませんが、たばこはご遠慮ください」となりますね。
いくらクッション言葉を使っていても、文法的には命令形。このいい方で間違いではないですが、更に良い話し方をするならば依頼形に変換しましょう。
「申し訳ございませんが、たばこはご遠慮願えますでしょうか?」
さらに、+アルファで「喫煙所はあちらに設けております」などを付け足すとGOOD。
さいごに
私は以前、コールセンターに勤務しておりました。
そこでみっちり学んだクッション言葉。
メールや電話、手紙など顔の見えない状態の時ほど役に立ちます。もちろん、対面であっても、クッション言葉は使うように心がけましょう。
始めは不慣れで難しいかもしれませんが、使っていくうちに必ず慣れてきます。
「失礼ですが…」「お手数をおかけいたしますが…」この2つは結構万能なので、使いやすいです。慣れてきら少しずつ言葉のボキャブラリーを増やしていきましょう。
話し方の印象を良くする方法としては、「クッション言葉」+「伝えたい事」(依頼形)+「プラスα提案」が理想と言えますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
きっと上手くいくはずです。頑張ってください!
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